「リーグ戦への取り組み」と「上智大戦・観戦記」

 

[リーグ戦への取り組み〕

 東工大バッファローズは、春のオープン戦において一勝四敗という結果でありました。負けた試合は、全て格上のチームですが、立教大学以外はすべて1ポゼッション差という、あと一歩のところで勝利に至りませんでした。また諸事情もあり異例ともいうべき主将の交代は、すべての選手・スタッフが「このチームをなんとかしなければ」と考え抜いた末の決意の表れかと思います。

 立教大戦はその決意を形に表した試合でした。 東工大にとっては、TOP8のレベルを実感するにはまたとない機会です。その立教大戦において大差はつけられたものの、無得点では終われないとの思いが、また最後まで諦めない決意で、第3Q終盤か第4Qにかけて、一気にながれをつかみランプレーでタッチダウンを奪い一矢報いた形で試合終了しました。

 この試合で一年生(freshman)もサイドラインで必死に応援していてチーム全体が一つにまとまった感じです。オープン戦を終えて夏合宿では、特に1,2年生の成長が著しいとの多くの声が聞かれ、リーグ戦が非常に楽しみです。しかし一方では重要なポジションでケガの選手がいるということで、万全な体制でリーグ戦に臨めないのが実状であります。

 

 

[観戦記・総評]

東工大 22-21 上智大。 

ヘイルメリーパスと2ポイントコンバージョン成功という、大逆転劇で我が東工大が勝利しました。最後の最後まで、勝つために戦い抜く姿勢が見れた、すばらしい試合でした。この日のために 春シーズン、夏場、夏季合宿、日々の練習 と努力を積重ねてきた結果が出た試合でした。半面、キビシイ言い方をすれば、次戦までに克服すべき課題が見えた試合でもありました。オフェンスは前半に得点できず、ディフェンスは一発のロングゲインを許すなど、課題を露呈した試合でもあります。また試合中に数名の選手がケガで退場していることも気になります。 ちなみに、本日の一試合目では、次回対戦の筑波大が強力なランプレーで神奈川大に勝利しています。 筑波大は、けして侮れないチームです。「勝って兜の緒を締めよ」の気概で準備・対策を万全なものにすれば、次戦も勝利は間違いないと確信致します。

 

[観戦記・試合経過]

 さて、秋シーズン初戦「上智大戦」。

ここ東工大グランドは、残暑厳しく日差しが照り付けていて、両校とも100名以上の陣容でグランド狭しと試合前のウォームアップを行ってます。初戦の緊急と意気込みが混じり合った感じです。

 14:00に予定通り上智大のキックで、試合開始です。

【前半】 

第1Q

 東工大はレシーブで25ヤードラインから攻撃開始で、先発QB#6中條くん(junior)です。両校とも緊張のためか決め手に欠けパントが続き無得点に終わります。

2Q

 両校とも、ディフェンスが踏ん張ってスリーアンドアウトでパントが続きます。しかし10分過ぎに、上智大はリードオプションからQBキープで東工大ディフェンスの隙をついて60ヤード程のロングゲインで、ゴール前5ヤードラインまで攻め込み、次のプレーでRB#44が左オフガードを突き抜けてタッチダウン!ですがPATは、東工大ディフェンスが頑張りました。猛チャージの結果し、追加点を阻止しました。後後この1点が、重要な意味を持ってくるかもしれません。

 東工大 0-6 上智大  残り時間(1:30)

 試合再開で、東工大は自陣30ヤードラインからの攻撃開始ですが、パスをレシーバーが弾いてディフェンスバックがキャッチしインターセプトされ攻守交代です。

 上智大も残り時間を考慮してパスで攻めますが、東工大ディフェンスもパスカットなどでしっかりと対応して、このまま前半終了。

   東工大 0-6 上智大です。

 

【後半】 

3Q

  東工大のキックで、上智大は自陣39ヤードラインまでリターンして攻撃開始です。東工大ディフェンスはラン、パスとも前進を許さずパントに追い込みます。東工大は、自陣30ヤードラインからの攻撃で、何とか流れを変えるべくQB#16栗原くん(freshman)(公式戦デビュー)に交代してパスで攻めますが、1stダウン更新ならずパントです。しかし内容は、3回投げて1回成功であとの2回はレシーバーの手にあったていて、惜しくもキャッチならずといったプレーでした。

 この後も両校とも決め手に欠けパントが続きます。50ヤードラインから攻撃を開始した東工大は、QB#6中條くんの足を活かしたドロープレー、左オフガードを突くRB#26片貝くん(senior)のダイブプレーの連続で敵陣18ヤードラインまで攻め込みます。次に右オフガードを突きゴール前2ヤードラインまで前進。RBOLのタイミングが合い、徹底的に中央のダイブプレーで見事なドライブを展開します。最後はRB#26片貝くんがTBの位置からブラストプレーでエンドゾーンに走り込みタッチダウン!! 

PATもしっかりと決めて東工大 7-6 上智大  で逆転です。残り時間(2:04)

 東工大のキックで試合再開です。上智大は自陣31ヤードラインからの攻撃はロールアウトパスなどで1stダウン更新し50ヤードラインまで前進します。

4Q

 しかし、東工大ディフェンスは、要所でDB#7松木くんを中心としたDB陣がパスカットなどでしっかりと対応して上智大をパントに追い込みます。

 東工大は、自陣12ヤードラインからの攻撃開始で、前回のシリーズのように中條くんの足を活かしてのQBキープ、ドロープレー、また片貝くんのダイブなどで50ヤードラインまで前進します。

 ここからプレーコールを変更してTE#87西くん(sophomore)にパスを通し、敵陣30ヤードラインまで攻め込み、次はRB#20殿山くん(junior)の右オープンプレーで9ヤードゲインし、上智大ディフェンスに揺さぶりをかけ着実にゲインを重ねます。そして次のプレーは、パワーオフタックルでOG#66辻永くん(junior)のプルアウトでDLをブロックし、FBLBをブロックして、その後をRB#29伊東くん(sophomore)が走り抜けエンドゾーンに走り込みタッチダウン!! OGFBによるタイミングの合ったリードブロックで見事なタッチダウンでした。

PATも成功して  東工大 14-6 上智大  とします。残り時間(7:07)

 東工大のキックで試合再開で、上智大は自陣49ヤードゲインまでリターンして攻撃開始です。RB#44が右オフガード付近を突き、東工大ディフェンスのタックルミスもあり一気にエンドゾーンに走り込みタッチダウン!です。東工大ディフェンスは一瞬の隙を衝かれた感じのタッチダウンでした。上智大は同点を狙うべく2ポイントコンバージョンを選択し、これが成功して

  東工大 14-14 上智大  とゲームは振り出しに。

 上智大のキックで試合再開しです。東工大は自陣20ヤードラインから攻撃開始ですが、このシリーズは上智大ディフェンスに阻まれてパントです。上智大は自陣30ヤードラインからの攻撃で、またもやRB#44が左オフタックルを突くロングゲインなどで1stダウンを重ねて敵陣10ヤードラインまで攻め込みます。東工大ディフェンスは、勢いに乗った上智大のランプレーを止めることが出来ず、右オフガードを突かれてタッチダウン!を許します。  PATも成功で

  東工大 14-21 上智大 で逆転されます。 残り時間(1:08)

 上智大のキックで、東工大は、自陣39ヤードラインから攻撃開始です。QBは中條くんで上智大ディフェンスに加えて時間との闘いでプレッシャーが重くのしかかってくる場面です。パス失敗が続き3rdダウンで西くんにアウトサイドパスと通してそのままサイドラインを割って時間をとめます。敵陣40ヤードラインまでの前進です。

 次のプレーもパスですが、レシーバーがカバーされていてQBスクランブルで5ヤードゲイン。すかさずタイムアウトを取り時間をとめます。残り時間は1秒、7点のビハインドの状況です。

 タイムアウトでコーチ陣の指示を確認しての最後のプレーは、エンドゾーンにRB,WR,TEを送り込んでのいわゆる“ヘイルメリーパス!”。QB#6中條くんの投げたボールは、エンドゾーン内にいる両チームの選手がジャンプしての奪い合いになり、そのこぼれたボールをRB#26片貝くんが見事にキャッチしてタッチダウン!!なんとヘイルメリーパス成功です。審判が両腕を挙げてタッチダウンのシグナルをした瞬間、選手はもちろんサイドライン、応援席では「ヤッター!!」の大歓声が上がりました。

 この時点で 東工大 20-21 上智大です。東工大は、迷わず2ポイントコンバージョンを選択し、引分け以外の勝負に出ます。

 ゴール前3ヤードからの攻撃で中條くんのプレーコールは、パスです。ドッロプバックしてレシーバーを探しますが、カバーされて投げられません。しかし、右のTE#87西くんがLBをかわして左にカットしてフリーになります。中條くんはその状況をしっかりと捉えて腕の振りだけでフワッとしたボールを投げました。西くんはチーム1,2の長身を生かしてそれを見事キャッチ。審判が2ポイントコンバージョン成功のシグナルで両腕を挙げた瞬間、東工大の全選手・スタッフまた応援席の父母、OB/OGの皆が大歓喜で、体全身で勝利の喜びを表していました。立教大戦のように最後まで諦めない選手たちを目の当たりにして、西日を浴びながら目には感謝の涙が光っていました。

  東工大 22-21 上智大 試合終了。

 

 

*アメリカ合衆国では大学の一年生(freshman)、二年生(sophomore)、三年生(junior)、四年生(senior)と呼ばれます。

                           以上

 

2017 9.9

東工大グランド  13:30~17:00

29期 北川 邦弘