GREETING

監督 藤田 浩明

監督 藤田 浩明

東京工業大学アメリカンフットボール部BUFFALOESは、1987年に創部し、本年はチーム創設35周年のシーズンとなります。

89年の関東学生リーグ加盟初年度から3年間リーグ戦全勝を続け、92年シーズンには2部リーグに昇格しました。 その後2部には概ね定着しながらも1部リーグ昇格に至りませんでした。しかしながら、ついに2013年に1部との入替戦に勝利し、2014年に初の1部リーグを経験しました。 残念ながら1年で2部に戻ることとなり、現在は2部リーグに所属しておりますが、関東大学リーグのトップレベルで戦えるポテンシャルを備えたチームです。

当大学は理系単科大学のため部員募集の分母となる学生数に限りがあり、また極めて密度の濃い大学カリキュラムの合間での部活動であることなど、他大学に比べてハンデキャップを抱えております。 しかしながら、BUFFALOESはこうした環境においても、選手とスタッフが役割分担しながら組織として一丸となり、創意工夫と努力を重ねております。 こうした取り組みを通じて、個々の選手の競技力向上のため身体能力強化だけでなく、目標達成に向けて粘り強くあきらめずにやり抜く精神力や、 社会で貢献するために必要な組織運営のノウハウを身につけ、多くの卒業生を社会で活躍できる人材として送り出しております。

BUFFALOESは、真摯に自らを磨く選手、スタッフら学生達と、中村HCを初めとする社会人コーチやスタッフがおり、 まだ1度しか経験していない1部への再昇格を達成するため、これまでの取り組みをさらに進化させながら、秋に全勝でのBIG8復帰を達成したいと思います。

その目標達成に向けて精進し、チームとしてさらなる成長を遂げていくことで、多くの方に応援していただけるよう、努めてまいります。 どうぞご支援ご声援のほど、よろしくお願い申し上げます。

東京工業大学 BUFFALOES 監督 藤田 浩明

ヘッドコーチ 中村 壮一郎

監督 藤田 浩明

自分で考える力を身につける。どの教育機関でも言われることである。ただ、あまりにも当たり前なフレーズであるため、なぜそれが重要なのかが語られない。私は2000年前後に大学生であったが、自分で考えることはそんなに重要視されていなかったように感じる。世の中の価値観は高度経済成長期のそれとほぼ変わらず、有名大学に入り、大企業に就職し勤め上げるのが良しとされていた。自分で考える必要はなかったのだと思う。なぜなら、正解や幸せは定義されていたからだ。

然し、ICTの発展により世界は大きく変わってしまった。一気に価値観の多様化が進み、決まった正解はなくなってしまった。完全に答えのない世界になった。何が幸せなのか、何が正義なのかも自分で決めなければいけない。そして、自分で決めた方向に自分で向けて進まなければいけない。

旧来の価値観で育てられた私から見れば、現代の若者は恐ろしく難易度の高い問題を突きつけられているように感じる(もちろん、今の時代を生きている以上、我々世代も同じなのだが)。自分で考える力がなくては、納得いく人生を送ることが出来ない。更には、考えるだけではなく、決断し、実行する力も必要である。学校の授業では身につかない代物である。

ひと学年1000人程度の理系単科大学である東工大が、アメフトと言うスポーツで多くのスポーツ推薦メンバーを擁する私立大学に勝利する。誰も正解をしらない未知なる挑戦である。勝つためには何が必要か、自ら考え、決断し、実行する。そこで手に入れられるものは、一部昇格だけではない。不透明な世界を自分の力で生き抜いていける人間力である。今年も失敗を繰り返しながら、挑戦を続けよう。

ヘッドコーチ 中村 壮一郎